子ども達でお店屋さん 概要(目的と狙い)

2023.09.14体験イベント

よく頑張りました賞を手渡し記念撮影

2023年2月から始めた「子ども達でお店屋さん」は回を重ねるごとに大人気企画となっています。なぜこの企画を始めたのか、どんな狙いをもって始めたのか概要と詳細を記載します。

きっかけは子ども達が通る道「お店屋さんごっこ」から

子ども達の多くは家でお店屋さんごっこをして遊ぶ事と思います。おもちゃ屋さんでレジのようなものを買って、小さなプラスチックの商品と見立てたおもちゃで遊びます。創造力を働かせて、ごっこ遊びが発達に繋がっていきます。

 

そんなごっこ遊びを、

 

「究極の体験になる本物のお店屋さんだったらどうかな?」

 

と考え始めたのがきっかけです。しかしそう考えても様々な障害が立ち塞がりました。

お金の概念について、商品について研修

  • 本物のお店屋さんをやったとして、お客様は受け入れてくれるだろうか?
  • 子ども達が間違ってしまう様々な行動に対して、お客様は受け入れてくれるだろうか?
  • 会社の自社物件などを使ってお店屋さんをしても、顧客数が限られていると子ども達にとって楽しい時間とはならず、多数のお客様を必要とする会場を準備しなければならない。その会場は果たして目的を理解してくれるだろうか?
  • 子ども達が子ども達とコミュニケーションをうまく計れず機能不全を起こして成り立たないのではないだろうか?

 

そんな障害が沢山解消出来ないまま悩んでいました。

 

しかしある時、こんな記事を見つけました。

 

今を生きる新卒者に必要な能力は非認知能力である

いざ本番の環境で身を置いてしまえば、自ら考え自ら行動する

既に社会人になっている大人の私たちは、義務教育の中で認知能力である「読み」「書き」「計算」を椅子に座って学び共通テストで学力を計り、その点数順で優劣を決められ社会人となっていきました。高学歴であれば優位で収入にも反映され、そんな時代を大人たちは生きてきました。

 

 

初めてのこどもたちで顔を合わせ、最初こそ緊張していても、終わる頃には「仲間」となる

しかし今現在の子ども達に求められている能力は「協調性」や「チャレンジ精神」、「コミュニケーション能力」などの非認知能力です。以下の図(新卒者採用にあたっての企業側アンケート)で驚くべき内容は、私たちが重視して学んできた学業成績や語学力といった認知能力と思われる能力がこんなにも低い優先順位になっているという事です。

画像出典:日本経済団体連合会 2018年11月22日「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査」

 

社会と接続する場所を提供したい

本物のお客様相手でも自分なりにコミュニケーションを試みる。その環境作りが大事。

本物の遊びの体験をさせてあげたい事や、上記のような今求められている能力について考察を重ねた結果、自宅では出来ない、学校でも出来ない、私達だから出来る事があると考えるようになりました。

 

子ども達がお店屋さんを体験する事で非認知能力の成長に絶対に繋がる

子ども達が直接、通りすがるお客様とコミュニケーションを取ってみる。これほどコミュニケーション能力が養われる機会はありません。よく職業体験とかお仕事体験とかやっていたりしますが、本来はお仕事という業務を体験する事に意味はないと思っています。大人になれば嫌という程仕事をする事になります。

 

また、ショップの人たちがお仕事をしているところを見学して、そしてお手伝いするのでは「なんとなく体験できただけ」の体験会となってしまいます。それもまた意味をなさないと考えています。

 

子ども自ら積極的に動いて獲得したものしか成長にはつながらないと思い、会場を用意して子ども達に丸投げしたいとコンセプトが決まっていきました。

 

子ども達が子ども達で結束して成し遂げていく場所作りを目指して

「まだ早い」かは本人が決めるもの。「やってみたい」を積極的に後押しする。

子ども達に運営権を渡してしまおう。お会計が1日で150回くらい間違ってしまうけれど、その責任は全て取ろう。失敗してもいいからチャレンジング出来る環境を作ろう。足腰しっかりしてきた小さい子どもでも参加出来る仕組みを作ろう。大きな子どもも小さな子どもも、男の子も女の子も、持病のある子も、障がいのある子も、みーんな混ぜこぜでやってみよう。

1.初めて会った子ども達と
2.力を合わせてチームを作り
3.知らない人たち相手にコミュニケーションを行う

この非認知能力の獲得と、食べ物を通じて食育の機会を得る事です。保護者の皆様はどうでしょうか?他の保護者の方と力を合わせてお店を切り盛りするイメージをしてみて下さい。約2時間回し続けて下さい。

 

自分でよりよい運営を模索し、改善改良を生み出しまとまりを帯びていく。

これはすごい事です。子ども達はすごい事にチャレンジしています。親でもなく、いつもの学校の先生でもなく、知らないお客様達から誉め言葉を浴びる事で、尋常じゃないほどの承認欲求が満たされていくでしょう。子ども達は思うはずです。世の中には素晴らしい人たちもいるんだ。
怖い人も確かにいるだろうけど、心優しい人もいるんだ。そうやって人を判別していく目を養う事も、必要な事だと思っています。社会に出れば必要になりますからね。

 

 

 

「ありがとう」というお手紙を渡したいこども達。文字が書けなくても絵を描いて渡す。その気持ちを尊重したい。

この企画は必要とされていないと、成長に繋がっていないと判断したときは、すぐに辞めるつもりです。でも必要としてくれる子ども達がいてくれるなら、全く収益性はない活動だけれど、押してでも続けていきたいと思います。

 

子ども達にとって親、それから先生など、限られた人間関係しかない中で、むーむーせんせいという新しい立ち位置の理解者となる事が出来たら、個人的に嬉しく思います。お子さまと素敵な時間を過ごせる事を楽しみにしています。

皆様から寄せられた口コミとコメント

  1. 田中 より:

    3歳になったばかりの娘が参加させていただきました。カードを作ったり陳列したりとお店の準備から、本物のお金を使って物を売ったりと貴重な経験をさせていただきました。3歳でどこまでできるものかと思っていましたが、先生方が適度にサポートしてくだり一通りこなすことができていました。私も商品を買わせていただきましたが、使うたびに娘が喜んでいる姿を見ると体験させて良かったと思います。

    • むーむーせんせい より:

      3歳になったばかりだったのですね^^年齢から考えると早いチャレンジだと思います。ただ周りのこども達と一緒に時間を過ごし様々な事を学び得たのではないかと思います。また次回参加頂くと、全く違うこども達とのグループでお店屋さんの色が全然違います。ぜひ今後もむーむーの活動をご一緒出来れば幸いです。

  2. こづか まゆ より:

    4才の娘が2人参加しました。
    正直お金の計算は難しいだろうと思っていたのですが、他のお友だちや先生に教えられて活動に参加できていました。
    1人は社交的で、お店屋さんでも知らない方に挨拶を交わすことができましたが、1人は恥ずかしがり屋な面もあり、表情がかたい印象でした。まだ早かったかなと思いながら、終わった後に話を聞くと「ありがとうございました」を言えたの、手をちょっと振ったんだよ、と自分のなかでがんばったところを教えてくれました。
    できれば、何度か参加して本人の自信に繋げたいなと思いました。
    今回は参加させていただきありがとうございました!

    • むーむーせんせい より:

      二人ともとても素晴らしく適応出来ていたのではないかと思います。福岡こども食育フェスに続きご参加頂きありがとうございます。
      ありがとうカードを渡したときに飛び跳ねて「やったー!」と叫んで表現する姿にキュンキュンしてしまいました。
      ぜひまた様々な活動をご一緒出来れば幸いです。

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