店舗概要(会社概要)と設立の経緯

2023.06.22体験イベント

昨年9月頃から試験的に開始していったこの活動も今月で親子参加者数1,500名を突破しました。ほんとにありがとうございます!
この記念としてmuumuuのオフィシャルサイトを作りましたので概要と設立経緯を改めてお話しさせて下さい。

 

1.店舗概要

 

店名 大宰府子ども料理造形学舎muumuu
ふりがな だざいふごどもりょうりぞうけいがくしゃむーむー
所在地 福岡県太宰府市五条1-10-1-2F
電話 092-519-2848
業務内容 親子向け飲食品の製造販売、子ども向けに食と教育、食とクリエイティブを掛け合わせた体験活動の実施
運営会社 ジェントルマン合同会社

 

2.大宰府子ども料理造形学舎muumuuの設立と始まり

運営会社は飲食系の法人会社です。飲食店経営から始まり、現在は飲食物自体を製造販売しています。

 

スタッフ達は子どものいるママが多く、子どもの体調によっては出社出来なくなったり、通っている幼稚園や保育園、小学校などがインフルエンザの学級閉鎖にでもなればママ自身も出社出来なくなっていました。

 

(日本全国の中小企業はどこも同じですよね?)

 

2-1.子連れ出社の福利厚生を始める

 

でも私はふと考えました。ママが体調不良ならまだしも、学校が学級閉鎖するとママ達も家庭閉鎖のように出社できず家の中で子ども達を見る必要がある。子ども連れて会社来たらいいんじゃない?って。

 

子どもは大人の事務所類に興味はないし、子どもは子どもで過ごす事が出来たら大人は仕事してればいいんじゃない?って。

 

そうして子連れ出社可の仕組みを始めました。1歳くらいの子どもは事務所類には興味を持たなかったけど、その書類を出しまくって散らかしていく事に興味を持ちました。でも直せばいいんだからいいんじゃない?って感じで続けていきました。

 

デスクワークをしていた時にふと、子どもの見ている視点や集中力、取り組む姿勢に何らかの関係がありそうだと目を追っていました。そしてデータを取りたくなりました。

 

2-2.子どもへの観察を通じたデータを取り始める

 

子どもの過ごしやすい環境を考えて、座るテーブルや椅子を買い始めて姿勢などを調べ始めました。体育を兼ねて私が子ども達を飛行機と見立てて担ぎ上げアクロバティックな事を沢山して遊んでみました。1回だけする時もあれば、もういいと子どもが言うまでやったりもしました。もういいと言うまでやってあげると、それ以降は静かに椅子に座って自分の時間を過ごしていました。とても興味深い行動でした。

 

次に会社のレイアウトを完全に作り変えてみました。子ども達が過ごしやすいように。すると来た時に初めて来たときのようにキラキラさせて遊び始めました。1年半で30回程度変えました。子ども達の過ごし方が毎回変わりました。とても興味深い考察を得ました。

 

子ども達は大人がもたらす環境設定によってまるで変わるし、大人たちの言葉がけひとつ、身振り手振り一つでまるで変わるのだと。

 

子どもはそもそも一生懸命生きようとしてて、多くの場合大人たちが見くびっている。邪魔をしている。侮っている。取っ払うべきだと、そう思いました。子どもが心配だからと言って、大人は安心したいのだと思いました。ここでいう大人とは親の事だけではありません。全ての教育者やお友達の親、近所の大人、全ての大人です。

 

2-3.体験を通じたリアルな学びを子ども達みなで学べる環境を

 

いくら絵本の読み聞かせで食べ物の本を見せても、いくら一緒におままごと遊びをしても、所詮ごっこ遊びはごっこ遊びでしかありませんでした。

 

絵本を見るものもちろん素晴らしい事だけど、私と過ごす時間は絵本を通じてうどんを食べるシーンがあるなら、実際にうどんを作らせてあげたいと思いうどん作りをしたりしました。2歳の子でもね。おままごとをするなら全部本物のお野菜で見せたいと思いました。

 

絵本でもおままごと遊びでもその時に必要なケースがあります。だからそれぞれにはちゃんと役目があるから絵本もおままごと遊びもあっていいものです。あと必要なのは本物の体験をする事だと思いました。本物の体験が一つ脳内にインプットされれば、後日見る絵本もおままごとも関連性が深まり、いい影響を与える事は間違いありません。しかし本物の体験をしようにも核家族化された現代において、仕事と育児を両立し疲弊している親御さんたちにとって育児にバリエーションを作っていく事はとても大変な事です。

 

だから飲食系の法人運営をする私だから出来る事がありそうな気がしました。

3.企業誘致を受けて外部で実践を始める

 

2歳から出来る、子ども自らうどん作り

これまでの学びを少しずつ社内で実験とテストを始めました。始めたのは「2歳から自分で作るうどんづくり」でした。よく食べているうどんを自分で粉から作ってみれば、親近感が湧くし食が進むようになるのではないかと。子ども向けの料理教室を色々調べてみても、1度きりしか作らなさそうな洋菓子だったり、限定的な季節感の料理だったりして。家で何回食卓に並ぶのだろうと思いました。そして1回の料理教室が3,000円とか5,000円とありました。ピンと来ませんでした。もっと身近で親近感があって、普段の食事に様々なメリットをもたらす作用を考えました。このプログラムが後に「子ども自ら商品開発」シリーズへ繋がっていきます。

 

3-1.造形遊びの始まり

 

次に子ども達が食事についての興味関心が薄いかもしれないと感じる事がありました。子ども達は赤ちゃんの時は手づかみで食事をするけど、すぐにスプーンやフォークに移行して次第にお箸を使うようになっていきます。食材は基本冷蔵庫に保管され勝手に開ける事は許されず、食料品を買いに行ってもカット野菜、魚やお肉は切身として販売されています。東京都内ではお魚はお刺身の状態で泳いでいると信じている小学生が増えている事を知り、食育に必要なのは堅苦しい学びよりも食材自体に親しみをもって触っていく必要性を感じました。

 

実際のお野菜を天日乾燥させている様子

そこで農家さん達とお話をしてワークショップ用に野菜を買い取り、私たちでカットと乾燥をしてグルーガン遊びを企画しました。触ったり匂ったりする子ども達に一定の手ごたえを感じています。

 

3-2.始まりは突然

 

これまでの活動を仲の良い経営者達や取引先などに話す機会などがありました。取り組んでいる内容に皆驚いていました。そしてまた新しい出会いの中で弊社の話しをする時に、こんな事をやり始めたんだと話すと、「それうちでやってもらえない?」と突発的にお声掛けを頂きました。ドン・キホーテさんでした。

 

私なりに考えと経験を踏んでいきながら進んでいたのは社内を中心として蓄積していた話で、一般の皆さんにテストしていく事に楽しみと不安がありました。不安というのは評価されるはずという期待に対して、過去事例がなく安心材料が限りなく少ない事でした。

 

4.造形遊びプログラム

5歳の女の子の作品

2022年9月に試験的に始めた時、1カ月間で7名しかご縁がありませんでした。試験的とはいえども、普段は主力の法人業務があって、その中で空いている時間でやっているとはいえども、寂しい気持ちでいっぱいでした。もっと沢山のご縁があると期待していたから。枠が取れないくらい評価されたいと願望があったから。

 

4-1.10歳の男の子

でも初月の​7名は今でもよく覚えています。その中の1人の男の子。
去年9月で10歳だったかな?自分から私に「僕は白血病なんだ・・・」「8か月入院してたんだ・・・」「病院の近くに引っ越してきたんだ・・・」「まだ友達がいないんだ・・・」「弟の誕生日プレゼントを買う為に来たんだけど、僕も買ってくれる事になったんだ・・・」

ってゆっくり一つの会話ごとに10分くらい時間を空けながら話してくれました。お話し大好きって感じではなかったけど、お話ししたそうで「そっかそっか」って聞いていました。

 

4-2.レシート持参で参加出来るオリジナルプログラムへ

グルーガンを使った造形遊びをオリジナルで企画して遊んでいました。楽しそうに遊んでくれました。お金はもらわない事にしました。
ドン・キホーテ福重店での出来事です。そこからお金をもらわないプログラムを考えました。必要なお買い物をしてレシートを持参すれば参加できるようにしました。

  • 年齢?関係ない。
  • 性別?関係ない。
  • 障がい?関係ない。
  • 国籍?関係ない。
  • 病気?関係ない。

 

全ての子どもへ「あなたにはまだ早い」を取っ払った本格的な学びを受ける事が出来る食と教育のプログラムを「ボーダレス化」すると決めました。

そもそも私はお金がない子向けとか、自閉症の子向けとか、そういうの好きではないのです。子ども達はみな同じ子ども達ですから。

 

今日現在まで、その男の子にはまだ会えていません。
ロゴもない、名刺もない(会社の名刺ならあるけど)、パンフレットもない、何しろいつでもやめてもいいと思っていたから、その家族は僕たちを見つけようにも情報がなくて見つける事が出来ないでしょう。

 

最近はご予約で満席になったり、抽選になったり、当日受付が早期に終了してしまうようになってきました。顔にターバンを巻いた日本語が話せないイスラム圏の子ども、耳が聞こえない子ども、元気いっぱいの子ども達も皆とてもかわいく大好きな子ども達です。

 

正直短期間で1,500名までなるとは思ってもみませんでした。でも一人一人が大切な思い出があります。忘れない為に、その子の個性を見つめていく為に大量の写真データを撮りため蓄積して分析して今日(こんにち)の独自プログラム開発や改良に役立てています。数字の「1」が積み重なって、大事な「1」が積み重なって今がある事を忘れてはいけないと何度も自分に言い聞かせています。

 

隙間時間の活動だから限界はあるけれど、もっともっと子ども達にとって人気の先生たちとなって、その男の子まで届き、再び会える事を目標にして頑張っているよ。君にまた会えるまで頑張ろうと、そんな気持ちを与えてくれて本当にありがとう。

名もなき小さな弊社を信じて企業誘致依頼してくれた全ての企業様、自分達でも導けるはずなのに、うちの独自プログラムに託して依頼頂いた療育支援関係者様、そして参加親子全ての皆様へ改めて感謝申し上げます。

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